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【ディレクターコラム】あなたの会社の理念は「天然」ですか?それとも「養殖」ですか?

2026.07.16

 

【ディレクターコラム】あなたの会社の理念は「天然」ですか?

それとも「養殖」ですか?

 

株式会社 船井総研ヒューマンキャピタルコンサルティング

事業推進部 新規事業企画推進グループ

ディレクター 南原 繁

 

経営者の皆様、人事責任者の皆様、いつもお疲れ様です。

 

前回は、属人化(スーパーマン頼み)から脱却し、組織の戦闘力を底上げするための「業務標準化(マニュアル化)」の本当の意義をお伝えしました。

 

仕組みができ、組織が50人、100人と拡大していくと、次に直面するのが「ベクトルの乱れ」です。

 

「売上は上がっているけれど、何のためにこの仕事をしているのかわからない」

「会社がどこに向かって進んでいるのか見えない」

 

こうした組織のバラバラ感を防ぐために、多くの企業が経営理念(PMVV:パーパス・ミッション・ビジョン・バリュー)を掲げます。

 

しかし、ここで多くの経営者が致命的な罠に陥ります。 それは、自社の理念を「養殖型」にしてしまうことです。

 

共感が生まれない「養殖型」理念の正体

理念には、大きく分けて「天然」と「養殖」の2つのエッセンスが存在します。 

 

• ✕「養殖」型理念(左脳的・理屈先行)

他社と比較して下手に格好をつけたり、ポジションを取ろうとするもの。
 過剰な外部情報に影響され、「こうあるべき」という打算や損得計算、理屈から作られた理念です。 

 

• ◎「天然」型理念(右脳的・素の想い)

流行りの言葉や体裁は関係ない。社長自身の内側から湧き上がる、打算も損得計算もない、自然体で絶対的な「素の想い(善の欲)」から紡がれた理念です。 

 

多くの企業で理念が「壁の額縁飾り」で終わってしまうのは、ホームページの見栄えや採用ウケを気にして、どこかから借りてきたような「養殖型」のきれいごとを並べてしまうからです。 

 

「頭(新しい脳)」で計算して作った養殖の言葉は、社員の「心(古い脳)」を揺さぶることはできません。理屈や損得を超越した「天然の念い(おもい)」だからこそ、人は心の底から共感し、突き動かされるのです。

 

理念とは、仲間と共に歩む「長い旅のコンパス」

弊社でベンチマークさせていただいている100年企業のカクイチ様や、在宅医療のトップランナーである悠翔会様が、あれほど強固な組織を維持できているのはなぜか。

 

それは、掲げられている理念が、経営者の純粋な湧き上がる動機=「天然」の軸だからです。 

 

社員数50名から100名、300名、1000名へとスケールしていく過程では、社長が現場のすべての判断を下すことは不可能です。

 

 • 利益は出るが、少しグレーな取引。受けるべきか、断るべきか?

 • クレームが発生した。コストをかけてでも顧客救済を優先すべきか?

 

このとき、社長の代わりに現場の社員が迷わず判断を下すための「究極の基準」こそが、ストーリーとして繋がった天然のPMVVです。 

 

理念とは飾るものではなく、同じ志を持つ仲間と一緒に歩む「長い道(旅)」のコンパスです。

 

経営者が「この言葉(価値観、方向性感)を守るためなら、目の前の利益を捨てる覚悟がある」と言い切れる天然の軸があって初めて、組織のエンゲージメントは最大化します。 


今回の問いかけ

貴社の経営理念(PMVV)は、「社長の素の内側から湧き出た『天然』」ですか?

 

それとも、「世間体を気にして綺麗に整えた『養殖』」ですか? 

 

もし後者なら、どれだけ発信しても現場には響きません。

 

今すぐ、ご自身の原体験へと潜り、泥臭くも純粋な「天然の軸」を掘り起こす必要があります。 

 

次回は、この天然の理念を、より具体的な行動レベルに落とし込む「Value(行動指針)の言語化」について解説します。


1000人になっても失いたくない「自社らしさ」をどう定義するか、その手法をお届けします。 


組織の心臓部に、計算抜きの本気の熱量を。次回もどうぞお楽しみに。

 

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南原 繁

事業推進部 新規事業企画推進グループ ディレクター

1993年4月、新卒で船井総合研究所に入社する。現在、建築不動産業を中心にメーカー、建材卸業、販売店を含めて年商1億円の地元密着企業から2兆円超の超大手企業のクライアント先企業を担当、「現場主義」、「事実主義」、「事例主義」の船井流経営のノウハウのスキル(集客、販促、営業力アップ、店舗開発、組織力向上、幹部育成」)を高め続けている。特に住宅リフォーム事業関連のコンサルティングでは事業立ち上げを含めて累計100社を超える実績をあげている。現場を重視したコンサルティングに高い評価をもらっている。2026年より現職。

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