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【ディレクターコラム】従業員数1000人になっても薄まらない「自社らしさ」を言語化する:バリューの極意

2026.07.17

 

【ディレクターコラム】従業員数1000人になっても薄まらない

「自社らしさ」を言語化する:バリューの極意

 

株式会社 船井総研ヒューマンキャピタルコンサルティング

事業推進部 新規事業企画推進グループ

ディレクター 南原 繁

 

経営者の皆様、人事責任者の皆様 いつもお疲れ様です。

 

前回は、経営理念(Philosophy)は頭で計算して作った「養殖型」ではなく、心(右脳)から湧き上がる「天然型」でなければ現場を突き動かせない、というお話をしました。

 

しかし、社長の「天然の素晴らしい念い(おもい)」が固まっただけでは、まだ半分です。 理念は、そのままだと最上位の抽象的な「思想」に留まります。現場の社員からすれば、「今日、具体的にどう判断し、どう動くべきか」が見えてきません。

 

そこで必要になるのが、「PMVV(理念・ミッション・ビジョン・バリュー)」の一貫性とストーリーです。

 

バリューの本当の定義をご存知ですか?

多くの企業で「行動指針(バリュー)」が形骸化し、ただの「お飾り」になってしまうのは、どこかの本から持ってきたような綺麗な言葉を並べて、現場業務から「浮いた状態」にしてしまっているからです。

 

本当のバリューとは、単なるスローガンではありません。 「P(理念)、M(ミッション)を追求する上での、またはV(ビジョン)を実現するための、社員一人一人が日常業務で大事にしたい、心掛けたい行動規範、判断軸」

 

これこそが、バリューの正しい定義です。

 

私たちの根底にある信念・パーパス(P)があり、それを果たすための日々の役割・ミッション(M)がある。これらを徹底的に追求した先に、10年後、本気で実現したい未来のエンドゴール(V:ビジョン)が開けます。

 

そのビジョンへ向かう「長い旅」を一緒に歩み続ける中で、「社員一人一人が、日々の目の前の業務において、何を最も大事にし、何を判断基準とするのか」を言語化したものこそがバリューなのです。

 

このP・M・V・Vが「だから、私たちはこう動く!」「だから、ここを目指す!」と一本のストーリーで繋がって初めて、理念と日常の現場業務がガッチリと接着されます。

 

現場の「呼吸」にまでバリューを落とし込む3つの取組み

どれだけ正しいバリューを作っても、認知されなければ意味がありません。日常の判断軸として機能させるためには、以下の3つの仕掛けが必要です。

 

1.    口グセ化:

会議や商談、日々の雑談の中で、「それ、うちのバリューの●●に合っている?」と、呼吸をするように飛び交うレベルにまでシンプルな言葉にすること。

 

2.    エピソード化:

「創意工夫」のような抽象的な言葉ではなく、「あのプロジェクトでBさんが見せたあの粘り強い行動こそが、我が社の『創意工夫』の正解だ」と、具体的なストーリーとセットで語り継ぐこと。

 

3.    ヒーロー・ヒロイン化:

バリューを最も体現している社員に全社で光を当て、賞賛すること。主役となる彼らの姿を通じて、周りの社員は「自社らしさ」を非言語の領域で学んでいきます。

 

スケールしても、異能が入っても「自社らしさ」を失わないために

企業が成長する過程で、必ず組織には「異質な人材(他社での成功体験を持つ中途採用組など)」が大量に流入してきます。 彼らが持ち込む前職のカルチャーに自社が飲み込まれて空中分解するか。それとも、彼らの才能を巻き込みながら「自社らしさ」をさらにアップデートできるか。

 

その分岐点となるのが、現場で機能しているバリューの存在です。
社長がその場にいなくても、バリューさえあれば、全員が「我が社らしい最善の意思決定」を自律的に下せるようになります

 

今回の問いかけ

貴社のV(バリュー)は、「P(フィロソフィー)、M(ミッション)を追求し、V(ビジョン)を実現するための日常の判断軸」として、現場に息づいていますか?

 

次回は、このバリューをさらに組織へ実装するための最重要テーマ、「理念・バリュー連動型の評価制度」へと進みます。


なぜ、どんなに仕事ができる社員でも自社の価値観(カルチャー)に合わなければ、入社や昇格させては絶対にいけないのか。その理由をお伝えします。

 

組織の個性を、現場の揺るぎない武器へ。 次回もどうぞお楽しみに。

 

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南原 繁

事業推進部 新規事業企画推進グループ ディレクター

1993年4月、新卒で船井総合研究所に入社する。現在、建築不動産業を中心にメーカー、建材卸業、販売店を含めて年商1億円の地元密着企業から2兆円超の超大手企業のクライアント先企業を担当、「現場主義」、「事実主義」、「事例主義」の船井流経営のノウハウのスキル(集客、販促、営業力アップ、店舗開発、組織力向上、幹部育成」)を高め続けている。特に住宅リフォーム事業関連のコンサルティングでは事業立ち上げを含めて累計100社を超える実績をあげている。現場を重視したコンサルティングに高い評価をもらっている。2026年より現職。

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