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【AIの属人化を防ぐ】世界1億人が使う「Git」に学ぶ、組織の最適解《部長/MDコラム》

2026.08.21


【AIの属人化を防ぐ】世界1億人が使う「Git」に学ぶ、

組織の最適解《部長/MDコラム》


株式会社 船井総研ヒューマンキャピタルコンサルティング
DX部 マネージング・ディレクター 堤 剣斗


こんにちは。船井総研HCCの堤です。

 

「AIを導入したけれど、一部のパソコンが得意な社員しか使っていない」

「若手がAIで効率化しているらしいが、そのやり方が他の社員に共有されていない」

中小企業の経営者様から、こうしたお悩みをよく伺います。

これは、AIのノウハウが個人の頭の中に留まってしまう「属人化」という危険な状態です。

 

この問題を解決し、組織全体でAIを使いこなすために、IT業界で当たり前のように使われている「Git(ギット)」と「GitHub(ギットハブ)」というツールの哲学が非常に役立ちます。

 

専門用語のように聞こえますが、実はこれからの経営に欠かせない考え方なのです。


■ 「中央集権」から「分散とマージ(合流)」へ

少し前までの仕事は、「中央集権」でした。社長や一部の優秀なリーダーが「完璧なマニュアル」を作り、それを全員に守らせる。

しかし、現場ごとに個別最適な対応が求められるAI時代においてはマニュアル作りが追いつきません。

 

そこで重要になるのが、Gitの持つ「分散」と「マージ(合流)」という思想です。

 

「飲食店の秘伝のタレ(レシピ)」で例えてみましょう。

これまで料理長(中央)だけがレシピを作り、他の人はそれに従うだけでした。

しかし、GitとGitHubの考え方を取り入れると、こうなります。


分散(各々の挑戦):

各店舗の料理人たちが、元のレシピを自分の手元にコピーし、自由に「隠し味」を入れて試行錯誤します。失敗しても、元のレシピは汚れないので安心です。


マージ(良いものの合流):

「この新しいタレ、すごく美味しい!」という発見があったら、それを料理長に提案します。料理長が「いいね!」と承認すれば、その新しい隠し味が本家のレシピにマージ(合流)され、全店舗の公式レシピが進化します。


GitHubは、この「みんなのレシピ帳」をネット上で共有・相談できる広場のようなものです。


■ なぜ、Gitの哲学がAIと相性抜群なのか?

AIの活用は、まさに「現場での試行錯誤」の連続だからです。

 

ある営業マンが「この指示(プロンプト)をAIに出したら、5分で素晴らしい提案書ができた!」と発見したとします。

 

これを個人の成果で終わらせず、GitHubのような「みんなの広場」に提案してもらう。そして、良ければ会社の「公式ノウハウ」としてマージ(合流)し、全員が使えるようにする。

 

「一部のリーダーが全部決める」のではなく、「現場の小さな成功(Small Win)を全員で持ち寄り、会社の財産としてアップデートし続ける」。これこそが、AIの威力を何倍にも引き出す組織の形です。


■ 「AI」を武器にする前に、「組織」を整える

AIツールを買うだけでは、会社は変わりません。勝負の分かれ目は、こうした「現場の知恵をマージ(合流)できる組織風土」があるかどうかです。

 

ノウハウが共有され、社員が共に育ち、辞めない組織。AIを本当の武器にするための「組織の土台づくり」から始めてみませんか。


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堤 剣斗

DX部 マネージング・ディレクター

ワルシャワ大学卒業後、2019年に新卒でHR Forceに入社。入社後は求人広告運用や新規事業を担当した後、PMとして社内のDX化を横断的に推進。2024年より開発、データ基盤構築や全社Ops領域のGMに最年少就任を経て現職。趣味はドラム、ギター、バイク。2026年より現職。

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