【不動産業・人事評価制度導入事例】石川県金沢市で多店舗展開を進める「つなぐ不動産株式会社様」が挑んだ、粗利至上主義からの脱却と、毎月面談による「人を育てるマネージャー」の育成


※TSUNAGU GROUP 社屋外観
【導入前の背景と課題】
2店舗目の出店を前に直面した「社長一人マネジメントの限界」と「粗利至上主義による組織の乱れ」
石川県金沢市を拠点に、不動産売買仲介、買取再販、中古リノベーションなど住まいに関する事業を幅広く展開するつなぐ不動産株式会社様(TSUNAGU GROUP)。代表取締役社長の丹波亜希夫氏を中心に、地域に密着した魅力ある住まいづくりと事業拡大を進めておられます。
当時、同社が直面していたのは、事業成長と組織拡大に伴う「マネジメント層の不在」と「定着・育成の仕組み不足」という課題でした。社員数が14~15名へと増え、さらに2店舗目の出店を見据える中で、社長一人による直接管理には限界が訪れていました。
● 「数字さえ挙げればいい」という粗利至上主義と定着率の低迷
旧来の評価体系は、個人の売上粗利のみで評価や賞与が決まるルールとなっていました。そのため、社員が自身の目の前の数字だけに固執し、後輩の指導や組織づくり、売上に直結しない業務がおざなりになる風土が形成されていました。結果として新入社員が入社しても誰もフォローせず、人が育ち定着しない状態に陥っていました。
● キャリアステップと昇進ルールの不透明さ
社内で「何をすれば昇進できるのか」という明確な基準や昇降格のルールが言語化されておらず、社員が長期的なキャリアアップを描きにくい環境でした。マネジメント層も育っておらず、「このまま2店舗目の出店に踏み切れば、組織がより一層バラバラになってしまう」という強い危機感を抱かれていました。

【ご支援内容と成果】
「成果+プロセスの可視化」×「毎月の評価運用面談」で、プレイヤーから「人を育てるマネージャー」の育成へ
単なる査定のための評価制度構築にとどまらず、2店舗目の出店成功と持続的な組織成長を実現するため、評価基準の再設計から毎月の面談運用の伴走、役職者への意識づけまでを一体型でご支援いたしました。
■ 粗利至上主義からの脱却と、行動指針(バリュー)を組み込んだ評価制度の構築
成果(個人粗利など)だけでなく、日々の業務姿勢やプロセス、会社のバリューに沿った行動(マインド・スキル項目)を明確に評価項目へ組み込みました。数字だけに固執せず、良好な社内風土の醸成や地道な活動に励む姿勢も正当に評価される仕組みを整え、社員が目指すべき共通の行動指針を可視化しました。
■ 個人成果と部署達成を連動させた、マネジメント育成型の賃金・役職制度
役職者の賞与について、個人の成果だけでなく「部署全体の目標達成」に対して支給される仕組みを導入しました。自身の数字だけを追うのではなく、部署全体で目標を達成する設計とすることで、プレイヤー意識から「部下を育成しチームで成果を出す」マネージャーとしての意識変革を強力に促しました。また、等級要件・役職要件を明文化し、社員一人ひとりが目指せるキャリアステップを明示しました。
■ 毎月評価面談の定着と、コンサルタント伴走による1on1の質の向上
評価を形骸化させず育成へ直結させるため、毎月自己評価・上長評価を行い、1on1の評価面談を実施する運用体制を構築しました。面談前には面談内容やフィードバック方針を一緒にすり合わせることで、上司が適切な指導・ケアを行えるようサポート。毎月の対話を通じてコミュニケーションの量と質が劇的に向上し、個人の悩みや課題の早期発見、心理的安全性の確保、そしてKPIの達成意識向上につながりました。
これらの組織改革を結実させ、2店舗展開を成功に導くとともに、2025年度には売上12億円の着地を見込む強固な組織基盤が完成しました。